惹かれたのは「人の魅力」。それを最大限に伝えるコーポレートサイトリニューアル
株式会社シーアイエス
コーポレートサイト
1982年の設立以来、名古屋に根差し総合SIerとして地域のお客様を支えてきた株式会社シーアイエス。2017年に社長交代といった大きな変化も迎え、会社の雰囲気も変わりつつありました。
しかしコーポレートサイトはサービス紹介がメインのコンテンツとなっており、会社の「今」の姿が伝わらない、そんな課題を抱えていました。
シーアイエスの「今」をリアルに伝えるにはどうしたらいいだろうか?
シーアイエスのプロジェクトチームのみなさんと密にコミュニケーションを取りながら、「今」が伝わるWebサイトへのリニューアルを実施しました。
プロジェクト概要
支援内容
- 要件定義
- Webサイトコミュニケーション設計
- コンテンツ企画・制作(取材、撮影、ライティング)
- デザイン・画面設計
- コーディング
- CMS構築(Power CMS)
体制
- Client: 株式会社シーアイエス
- Project Manager: 伊藤 智彦
- Director: 加藤 健太
- Planner: 山口 正一
- Designer: 前野 勝俊
- Technical Director: 鈴木 健太郎
- Front-end Engineer: 鈴木 杏奈
- CMS Engineer: 前川 直哉
- Copy Writer: 村田 真美(Mana Communication)
- Photographer: 髙橋 潤也
- Photographer: 北川 友美
プロジェクト期間
2019年10月~2020年1月
プロセス
コンセプトは「NEW CIS」。表現したいことの核を突き詰める。
会社の「今」の姿が伝わらない。その課題に対しまずはお客様へじっくりヒアリングをし、シーアイエスの「今」の共通認識を持てるようコンセプトをまとめるところから始めました。
定めたコンセプトは「NEW CIS」。新しくなり始めている「今」のリアルな姿を表現することでお客様との共通認識を作っていきました。
特に見せたかったのは、これまでと変わらない人財の魅力と新しいことにチャレンジしていく姿勢。その2つを伝える方法をお客様と共に探っていきました。
ポイント
「人の魅力」を伝えるコンテンツ
新しいコーポレートサイトに登場するのは、人も場所もすべてシーアイエスのもの。モデルは使用せず、まさに「リアル」な姿を表しています。
掲載されている原稿は、シーアイエスのみなさまにお話を伺ってライティングを実施。外からの視点で企業の魅力を引き出しました。
チャレンジするカルチャーを表現する、先進的なデザイン
Webサイトのデザインにはブロークングリッドを採用。トレンドのデザインを取り入れ、新しいことへのチャレンジや将来への投資を行うカルチャーと合った表現としました。
課題解決がミッション
お客様の課題解決に共に取り組むことをシーアイエスのミッションと捉え、これまでサービスや製品の印象が強かったソリューション紹介の表現を「ミッション」と刷新。より力強く各部門が取り組む事業をアピールしています。
使いやすさを叶えるCMS構築
以前から使用されていたPower CMSにオリジナルの新たな機能を導入。コンテンツ編集が容易になり、Webサイトの更新頻度が上がったと嬉しい声もいただきました。
スピード感を重視したプロジェクト管理
採用活動が始まる1月上旬にはリニューアルサイトを公開したい。実際の制作期間は3カ月弱とスピード感を持って進める必要がありました。
「コンセプトに合っているか」その判断基準をブラさずに確認や決定事項をスムーズに決めていくこと、制作メンバーへの情報共有は最速で行うこと、お客様との打ち合わせに要所で制作メンバーも参加すること。
工夫を重ねてクオリティもスピードも諦めない制作プロジェクトとして進めていきました。
インタビュー
パートナーとして共にコーポレートサイトを創り上げたエスケイワード加藤と、プロジェクトメンバーとしてリニューアルを推進されたシーアイエス是洞さま、遠山さまにお話を伺いました。
課題は会社の「今」を表現できなかったこと
-今回コーポレートサイトのリニューアルをご決断されるにあたり、どのような課題や背景があったのでしょうか。
シーアイエス是洞さま(以下、是洞さま):すごく端的に言うとダサかったんですよね(笑)。いかにもなIT系の「モノ売り」の印象が強いWebサイトだという印象がありました。
シーアイエス遠山さま(以下、遠山さま):前回のリニューアル時も実はエスケイワードさんに関わっていただいているのですが(笑)。
弊社は数年前から製品売りからサービス売りへ、さらにはユーザー体験を売りにするビジネスモデルの変革に向けて取り組んでいます。ですが、その変革をWebサイトには反映できていませんでした。社内で議論してみるものの、どうWebサイトを変えていくかなかなか結論が出せずにいました。
是洞さま:そこへ「今年こそは(Webサイトリニューアル)やるぞ!」とトップから強い意思表示があって。改めてプロジェクトチームを結成して2019年4月から取り組み始めたんです。
遠山さま:Webサイトの更新も1人の担当者に依存していて、その人が別業務で忙しいとなかなか更新できない状況も課題でしたね。
実は似ていた。良いギャップがパートナーシップに
-エスケイワードにご相談いただいたキッカケはどのようなことでしたか。
是洞さま:実は、当初エスケイワードさんは候補に入っていなくて…。でも遠山からエスケイワードさんの話を色々聞いて、とりあえず会ってみようと思いまして。お会いしたら最後でしたね。みなさんの想いに惚れてしまいました(笑)。
シーアイエスの立場でシーアイエスの表現したいことを本当に真剣に親身になって考えてくれていると思えました。一番分かってくれているなと。
遠山さま:私はInnovators Garageで開催されたイベントで御社の櫻井さんが登壇されているのを聞いたんですよ。それまで、前回のリニューアルも含めて、エスケイワードさんには「システム寄りの会社」のイメージを持っていて。システム化は得意だけど、デザインやキャッチコピーといった表現周りはそんなに得意じゃない印象を抱いていたんです。でも登壇されているお話を聞いて、自分たちと同じようにビジネスの変革に取り組んでいる会社だと分かって、印象が変わりました。それで、やっぱりエスケイワードさんにも話を聞こうと是洞にもプッシュしたんです。
-良い意味でギャップがあったんですね。そんなシーアイエスさまの課題に対し、エスケイワードはどのような提案をしたのでしょうか。
エスケイワード加藤(以下、加藤):実は私たちも、シーアイエスさんが新しいチャレンジを進めているとは認識していなくて。お話を伺ったときには同じようにギャップを感じました。
リニューアルに際して「人(社員)を出したい」「新しいことへのチャレンジを表現したい」と、やりたいことや熱い想いをお持ちだったので、じゃあどうしたらそれを全部実現できるかと考えました。特に人の魅力は、自分自身も実感した部分なので、「雰囲気」まで伝えたいと試行錯誤しましたね。
遠山さま:他社さんとも話をしたのですが、原稿や写真は用意してください、と言われることが多くて。私たちも多少なりともWebの知識はあるので、用意した原稿や写真をWebサイト上にアップすることなら自分たちでも出来てしまうんです。だけど、今回困っていたのはそこではなくて、どうしたらシーアイエスの魅力をWebサイト上で表現できるかということ。それに対して、エスケイワードさんはまず表現したいコンセプトを出してくれたんです。それが今回私たちが望んでいた進め方とマッチしました。
是洞さま:表現したいところがピンク色の丸で表現されたあの資料ですね。よく分かってくれているなと。すごくスッと入ってきましたね。
遠山さま:「今までと変わらないCISを伝えるとともに、“一緒に課題解決してくれる存在”であることを伝える」というテーマで。これなら一緒に進められると手応えを感じました。
加藤:嬉しいお言葉をありがとうございます!
リニューアルを機に自分たちの強みを再認識
-プロジェクトを進めていく中で、印象的だったエピソードはございますか。
遠山さま:リーダーインタビューは面白かったですね~。実は、社内でリニューアルプロジェクトを開始した時点から、リーダー5人が登場するコンテンツは作ろうと決めていたんです。その当時は「福田社長と5人の使者」だったんですが(笑)、それが現実になっていくところが見られて良かったなぁと。
是洞さま:リーダー同士、普段からコミュニケーションを取ってはいますけど、改まって考え方を聞くことはなかなか無いので、出来上がったインタビューコンテンツを見て、お互いの考えや良さを再認識することができましたね。自分自身もインタビューに応えることで、自分たちのミッションを遂行していこうと気持ちを新たにすることができました。
遠山さま:お客様インタビューの撮影もエスケイワードさんと一緒に行かせていただいて。弊社の担当がお客様からちゃんと話を引き出せるか不安だったのですが、ライターさんも入ってくれたことですごく自然にお話を聞くことができましたね。
加藤:お話されている表情がとても良かったので、カメラマンからのOKもすごく早い段階で出ましたね。
是洞さま:出来上がったコンテンツを見ましたが、和やかな雰囲気が伝わってきましたね。
-リニューアル後のコーポレートサイトで好きなポイントをお聞かせください。
遠山さま:今回は「人の魅力」を伝えるために、製品情報を大きくWebサイトから削ってしまったんです。製品を売っている部門もあるので、その点にもっと社内から意見が出てくるかと思っていたのですが、今のところネガティブな声は聞かず、みんないいね!と言ってくれています。
是洞さま:新しいWebサイトを見てほしいと積極的にお客様に伝えている姿も見かけて、嬉しいですね。
加藤:日本語のキャッチコピーもこだわられたポイントでしたよね。
遠山さま:IT関連の企業だとどうしても横文字を使うイメージがあるのですが、分かりづらい言葉で軽く感じてしまいますよね。シーアイエスの人の魅力は誠実さ。東海地区に根差して泥臭くも真摯に向き合っていくところなので、今回のキャッチコピーでそれを表現できたかなと思いますね。
是洞さま:写真もすべて自社の人、場所を使っていることが何より気に入っていますね。デザインは先進的になって垢抜けたけれども、自社の人を登場させることで温かみも感じられるかなと。愛着が湧きますね。
Webサイトリニューアルによる効果
-リニューアル後の反響はいかがでしょうか。何か変化はございましたか。
遠山さま:アクセスの変化で言うと、これまではグループ会社(JBグループ)Webサイトのリンク経由、検索結果からのアクセスがほとんどでしたが、リニューアル後は大幅にSNSからのアクセスが増えました。セミナー、イベント、お知らせといったコンテンツがSNSでシェアされている結果ですよね。それらコンテンツの掲載頻度も大幅に向上しました。リニューアル前は、年間で13コンテンツ程度だったのですが、リニューアル後は1ヶ月で7コンテンツを掲載しています。
是洞さま:リニューアル前は1人の担当者に更新を依存していましたが、セミナー担当者、イベント担当者、お知らせ担当者がそれぞれ個別に更新することができるようになったので、更新のスピード感はかなり速くなりましたね。
遠山さま:以前は各担当者が掲載したい内容をPowerPointやExcelで資料化して依頼していたので、更新担当がCMSに反映するのにも時間がかかっていたんです。今はCMSでコンテンツ作成が容易になったので、各担当者が自分でCMSでページを作成してプレビューで上長に承認を回すフローが可能になりました。それで圧倒的に速くなりましたね。
加藤:CMS構築を担当したメンバーも使いやすさをすごく考えて作っていたので、その成果が出ているようで嬉しいです。
シーアイエス後藤さま:以前はこんなに気軽に誰でも触れるようなCMS環境ではなかったので、みんなが更新しやすくなってすごく助かっています。
是洞さま:後藤さんが更新を一手に担っていましたから、だいぶ負荷が軽減されましたよね。
遠山さま:モバイルからのアクセスもぐっと増えましたね。以前のWebサイトはレスポンシブ化されてはいましたが、全然モバイルからのアクセスはなかったんです。
加藤:今回はご要望もあってモバイルファーストでデザインや設計を進めていきました。
是洞さま:採用の面で学生の方にも見てほしいので、モバイルで見やすくなったのはとても嬉しいですね。
シーアイエス堀さま:最近なかなかお会いできていなかったお客様がわざわざ連絡をくださったんです。「堀さん写ってるね!」と。またお客様と連絡を取り合うきっかけにもなってくれています。
シーアイエス久さま:以前のWebサイトは、自分たちでも中で迷子になってしまうことがありました。今は情報がスッキリして見やすくなったので、営業の立場としてお客様にもご案内しやすくなったと感じます。
是洞さま:私たちのお客様も、担当している部署の一面でしかシーアイエスのことを知らなかった方も多いと思います。そんなお客様に対して、シーアイエスにはこんなことをやっている部署があるんだ、こんな考えで仕事と向き合っているんだ、と知ってもらえるWebサイトになったかなと思いますね。
-今後のシーアイエスさまのブランディングの展望や、それに伴ってエスケイワードへ期待することがございましたらお聞かせください。
遠山さま:弊社は地域密着を理念としていますので、名古屋を拠点に活動する者同士、共に東海地方を盛り上げていきたいですね。今回のWebサイトリニューアルから発展して、お互いの強みを活かしてビジネスをデザインし合える関係になれたら嬉しいです。
是洞さま:自社の製品を展開していく際に、自分たちの苦手とするデザインや表現の部分で今後もお力を借りられたら嬉しいなと思いますね。